2020年に韓国のチャンネルAで放送され、視聴者の心を揺さぶった『嘘の嘘』。
本作は、「福寿草」や「凍える華」など、愛憎ドラマの女王イ・ユリと、経験豊かな俳優ヨン・ジョンフンが主演を務めるサスペンスメロドラマです。
物語は、夫殺しの罪を着せられたチ・ウンス(イ・ユリ)が、10年の服役後に自分の娘を取り戻すため、正体を隠して養子として引き取ったカン・ジミン(ヨン・ジョンフン)に近づくというストーリーが展開されます。
本作はそんな偽りの愛から始まるラブストーリーを描きながらも、その裏ではいくつもの恐ろしい殺人事件が発生していました。
この記事では、ドラマ内で起こった事件の紹介とその犯人や動機について解説します。
『嘘の嘘』犯人の正体と動機について
#嘘の嘘
財閥の嫁から 一瞬にして夫の 殺害犯にされてしまった ウンス 獄中で出産した 娘は元姑に渡ってしまい 10年後に出所 姑とウンス 迫力ある戦いは見応え有り ストーリ展開も面白 く娘ウジュを見守るウンス 可哀そうで💦 娘コナヒ可愛い
見応え有り面白かった 👍完#イ・ユリ#ヨン・ジョンフン pic.twitter.com/ij0Fmzf31I— kazù☘️ (@rui_friend0218) March 31, 2022
『嘘の嘘』では、財閥の嫁だったチ・ウンス(イ・ユリ)が、ある日突然夫殺しの犯人として逮捕されてしまいます。
現場には包丁で何度も刺された夫と、血まみれで包丁を握りしめて気絶していたチ・ウンスがいました。
また、警察への通報電話の記録に、チ・ウンスの声で「私が夫を殺しました」と通報していたことや、夫のDVに苦しみ殺したいほど憎いと書かれた日記が見つかったことから、無実を訴えるも虚しく逮捕されてしまいます。
また、チ・ウンスのお腹には赤ちゃんがいて服役中に出産しましたが、劣悪な環境だったことから娘を義母に奪われ、10年間の獄中生活が始まりました。
一体誰がチ・ウンスに濡れ衣をきせたのか…。
『嘘の嘘』では後半になるにつれて、怪しい人物が何人か浮上する展開が続きます。
しかし、本作を手掛けている監督キム・ジョングォンといえば、絶対に犯人を当てさせない人として名が知られているだけあり、誰が犯人なのかわからず、もしかしたらチ・ウンスが本当は殺していたのでは?という風に考えた視聴者も多いはず。
現在、視聴している人であれば誰が真犯人なのか気になって、チ・ウンスとカン・ジミンの恋の行方が不安で仕方ありませんよね。
では早速ですが、ここで犯人の正体を明かしましょう。
チ・ウンスの夫を殺害した犯人はキム・ウンだった!
犯人はウンスの義母キム・ホラン(イ・イルファ)が会長を務めるD.Oコスメの戦略企画室長であり、ホランの秘書をしているキム・ウン(クォン・ヒョクヒョン)でした。
キムはドラマ内で何度も登場していましたが、ホランの秘書として指示に従うだけで、言葉は少なかった印象です。
また、ドラマ終盤で登場したファン課長が、これまでホランの手先として殺人を請け負ってきただけに、まさかのどんでん返しに驚いた人が多いのではないでしょうか。
以下では、キム・ウンの
- 犯行動機
- なぜ犯行がバレたのか?
- 結末
3つの点について解説していきたいと思います。
キム・ウンの動機とは?
さて、気になるキム・ウンの動機について解説していきます。
一体なぜ、キム・ウンがD.Oコスメ会長ホランの息子ギボムを殺害したのでしょうか。
それは復讐のためでした。
経緯としては、ギボムは会長ホランの息子として次期社長になるよう大切に育てられてきました。しかし、実際にはホランとギボムは血が繋がっておらず、ホランの本当の息子はキム・ウンだったのです。
ホランとキムはこの事実を隠していましたが、ギボムはそれに気が付いていたようで、キムに対して嫉妬や不安から暴行を繰り返します。最後には会社の金を使い、酒と薬に溺れるギボムをみかねたホランが、ファン課長にギボムの殺害を指示します。
また、この直前にホランはウンスに電話をして「子供はまだなの?」と聞きます。ウンスは妊娠していましたが、ギボムのDVに悩み縁を切ろうと考えていた彼女は「妊娠していない」と嘘をつきます。
この嘘が許せなかったホランは、ウンスに濡れ衣をきせることを計画していたようです。
そして、計画を知っていたキムは、ファン課長がウンスとギボムの元につくより先に部屋に入り、日頃の恨みを晴らすため犯行に及びます。
まとめると、ギボムの殺人はホランが計画してファン課長に指示しましたが、キムが復讐のため独断で先行して犯行に及んだのです。
なぜ犯人だとバレてしまったのか?
キムによるギボム殺害は緻密に計画が立てられていました。
それはマンションに仕掛けられている防犯カメラの機能を停止させたり、警察への電話に加工したウンスの録音データを使用したりする点からも明らかです。
では、そんな計画性のあるキムの犯行がなぜバレてしまったのか?
その原因は「口笛」と「防犯カメラ」です。
ウンスはギボムが殺害された日、ギボムのDVに抵抗するため、激しい格闘のすえ気絶してしまいます。
そして遠のく意識の中で、ある口笛を耳にしていました。
そのメロディーが、キムの着信音と一致したのです。
また、記者でウンスの恋人ジミンは、ホランの元部下が残した暗号を解読して、とあるUSBを発見します。
そこにはウンスの父親がひき逃げにあった時の防犯カメラの映像があり、車に乗っていた人物がキムだったのです。
最後どうなったの?
『噓の噓』の犯人だったキムの最後は、
- ウンスを殺そうと首を絞める
- ジミンが駆けつけて撃退する
- 逃亡して指名手配になる
- 自宅地下室で一心不乱に赤ちゃんを抱くホランの絵を描いているところを逮捕される
という結末でした。
ホランとキムは二人とも逮捕されてしまい、ウンスと同じように愛する家族にどんなに会いたくても会えない状況となります。
ホランの面会に訪れたウンスの「私はあなたを忘れずに憎しみながら生きる。だから、反省なんてしなくていい。決して、あなたに同情なんてしたくないから、あなたはそのまま生きていって私と同じ苦痛を味わえばいい。会いたくても会えず、触れたくても触れられない息子を思いながら、苦痛を味わうのよ」というセリフがこのドラマ最大のスカッとポイントで、とても印象的でした。
ウンス役のイ・ユリとホラン役のイ・イルファの演技にとても引き込まれました。
父や娘との時間まで奪われたウンスが、心の奥底から絞り出した皮肉の効いたこの挑発は記憶に残りますよね。
『嘘の嘘』の最終回を視聴した感想
終盤は怒涛の展開で終わりを迎えた『噓の噓』。
真犯人が捕まったことでウンスの冤罪がはれ、すべての問題も無事解決しました。これまで辛い人生を歩んできたウンスが、最後の最後でやっと幸せになってくれて本当に良かったです。
あと、事件を解決に導き、襲われているウンスのピンチを救ったジミンの活躍も凄まじかったです。
防犯カメラの映像から犯人を見つけたり、証拠品を集めたり、捏造証拠を見破ったりと警察以上の大活躍。最後のキム逮捕の時には警察と一緒に現場に突入していて、記者ってここまでしていいの!?と驚きました。
ドラマ全体を通してウンスとジミンの気持ちが変化していく様子は、じれったくも微笑ましいメロドラマとして大変見応えがあって良かったです。
ただ、ミステリードラマとして、少し残念な点もあります。
それはなぜホランが、キムの正体を隠したまま側に置いていたのかです。
ギボムの血が繋がっていないのは、夫の連れ子だったからと推測できます。
ただキムに関しては、なぜ血縁関係がありながら、隠し子としていたのか明かされませんでした。不倫による子供だったとしても、それを隠しながら妊娠や出産できるのか?という謎や、なぜそういう経緯になったのか疑問を残したまま終わったのは少し残念でした。
最後は駆け足気味で終わってしまった『嘘の嘘』ですが、総評としてウンスを取り巻く人達の人柄の良さやキャストの高い演技力もあり、とても満足いく内容でした。
まだ視聴していない方にはぜひおすすめしたい作品の一つです!
まとめ
この記事では、『噓の噓』の犯人の正体やその動機や結末についてご紹介しました。
テレビ局チャンネルAで放送された当時、歴代ドラマ視聴率を抜き、最終話では同局史上最高の視聴率を記録した名作です。愛憎復讐劇やミステリー、メロドラマなど全ての要素が絶妙に合わさり、とても魅力的なドラマとなっています。
特にラストシーンでは、とびっきりのハッピーエンドが待っていますので、気になった人はぜひ見てください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう。